インドのakikoさんの「スターシード」と並木さんの「目醒めのゲート」について

職場で初めて聞いた「スターシード」という言葉

2019年の春ごろでしょうか。当時、星子は、とある国の機関で、非常勤職員をしていました。職員の数が多く、表向きは穏やかな格差のない職場でしたが、明らかに常勤の職員と非常勤職員の間に、目に見えない深い溝がありました。特に常勤職員の男性は、自分の安定した職と収入を非常勤職員の女は狙っていて誘惑してくると思い込んでいる様子があり、非常に警戒されていました。常勤職員の中でも、全くそうした雰囲気を感じさせない人もいましたが(そういう人の場合はその人自身が実は非常勤職員と結婚していたのでした)、そんな人は稀でした。

非常勤職員ばかりが多い――特に女性が多い課や係となると、中で争い事があって大変なようで、逆に上司の常勤職員を困らせているようなところもありましたが、星子がいた課の係には、非常勤職員は星子だけだったので、そうした争いには巻き込まれず、独りで、常勤職員との間に境界線を感じながら、日々、職場に通っていました。

そんな職場環境だったので、常勤職員より、隣の部屋にいる非常勤職員のシングルマザーさんとの方が、本音で会話でき、急速に仲良くなりました。一緒にお昼休みにランチしながら、色々、日々の出来事について、かなりきわどい突っ込んだ話もするようになりました。

当時、星子が本で読んだ、並木良和さんの統合のワークについて話すと、そのシングルマザーさんが言いました。
「並木さんかあ。私はね、最近、インドに住んでいるakikoさんって女の人のYouTubeの動画を見ているんだ!」
「あきこさん?」
「そう。akikoさんが言うには地球で色々苦労している人達って、スターシードだって言うんだよ」
「スターシード?」
彼女は深くうなずいて言いました。
「だからね。あなたも、私も、きっと、スターシードだよ!」

3年前のぐらい前にした会話を、そんな風に覚えているはずないと思うかもしれません。
もしかしたら、言葉の細かいディテールは実際と記憶の中とで、違っているかもしれません。
しかし、私たちは「きっと、スターシード」なんだということを、星子に言った時の、彼女の歓喜の表情は忘れられません!本当に、電球がパッとついた時のように、彼女の顔が明るくなり、晴れやかな、それでいてホッと落ち着いているような、ともかく一瞬にして安らいだ表情になったのです!

彼女の元ご主人は、職場の女性と長年、不倫の末、彼女に子供たちの養育を任せて、その女性と結婚して別に住んでいました。
仕事も二つ掛け持ちしていましたが、子供たちはそんな母親に感謝するどころか、小言の多い母親より、お小遣いを沢山くれる父親のところへ行ったり、一緒に旅行に行ったりしていました。
そんな状況だったので、彼女は、星子に、よく、子供たちや元夫に関する愚痴をこぼしていました。星子には優しく、星子が母の看病で疲れていると、色々と世話を焼いてくれました。
彼女は当時40代前半で、綺麗な顔立ちの人でした。しかし、その表情は、いつも、どこか沈んでいたので、顔立ちが暗っぽく黒く見えていました。世間や出ていった元夫への恨みをまだ抱いていることは明らかでした。

そんな女性が、「スターシード」という言葉を発した時、内側から光を放っていたのです。顔も色白に見え、とても輝いて華やかさを取り戻していました。

akikoさんの素朴で自然体の姿に衝撃を受ける

その日、家に帰ると、さっそく、彼女に教えてもらった「あきこさん」という女性動画を見ようと、YouTubeで検索してみました。「akikospiritual」というチャンネルがあったので、半信半疑ながら、そのチャンネルの動画を見てみました。そこで見た、akikoさんは、これまで、星子が知っていた、スピリチュアル業界の人達とは、まるで違っていました。

akikoさんは、インドの長閑な田舎にインド人の旦那さんと3人の子供と住んでいました。時々、子供たちが動画内に乱入したり、犬が近づいて来たり。
インドで購入したらしい、エキゾチックな洋服をまとい、髪もまとめてこざっぱりとしていました。そして「よくボーと牛を眺めている」と言うのです!

当時、日本のスピリチュアル業界は、「引き寄せ成金」とも言うべき人達で、あふれ返っていました。「引き寄せ成金」とは、星子が作った言葉です(笑)。昔は借金があったり、家族から暴力を受けたりしていた、そこまで酷くなくても、ともかく、人生が上手くいかなかったのだが、ある時、潜在意識や引き寄せの法則を知って、「お金・仕事・恋愛」が上手くいくようになったという人たちです。
彼らは、みな同じようにYouTubeやブログで、「自分が何を引き寄せたのか」を語っていました。そして、「未だ上手くいっていない人」のために、「新しいメソッド」として本を出したり、1万円から人気が出るにつれ数十万円に吊り上がる情報商材を売ったり、セミナーを開いたり、個人セッションをしたりしていました。

そうして、彼らは、どんどん、裕福になり、高いマンションに住んだり、高いパワーストーンなどの開運グッズを身に着けたりしていました。星子が、面白いなと思うのは、そういう人たちの多くが、髪の毛を金髪や銀髪などに染め、服装もブランドものなどで、ド派手なことです。別に、髪を染めてもいいと思うし、好きな服を着たらいいと思うのですが、「自分は世間の常識を超えた存在だ」ということをアピールするのに、髪を染めるというのは、日本独自の反応の仕方なのでしょうか。日本では、学生時代、校則などで髪を染めることが禁止されている場合が多く、制服もきちんと着なければならないからです。つまり、彼らは、反抗するということに関して、まだ学生時代の感覚から抜けてはいないということ。それを、自由な自己表現と思っているのでしょうか。
そして、どこかの高級ホテルなどで、女性の場合はキャバクラ嬢が誕生日パーティで着るようなドレスを着て、たくさんのお花に囲まれて、高級シャンパンなどを飲んで、フランス料理に舌鼓を打ちます。
そして、自分と同じようにドレスで、おめかししたゲストや自分の動画や本のファンと一緒に写真に写り、「女神たちと」とかタイトルをつけてSNSにアップします。

……と、批判めいたことを、つらつら書いてはいますが、「何とか願いを叶えたい!」――そう思っていた星子は、そうした人達の動画を見て、本屋さんへ行けば、足が自動的に「精神世界」のコーナーへと向かっていたものでした(笑)。そうやって、「今度こそは」という期待を胸に、新しい方法を次から次へと試していました。

星子にakikoさんのことを教えてくれたシングルマザーさんは、並木さんも、そうした「引き寄せ成金」達と変わらないのではないか?と言っていました。
並木さんのワークに関して、彼女は、星子が本を読んで覚えた「統合のワーク」を一緒に練習してくれたものの、「並木さんは高いセミナーや講演会に行かないといけないから、私には無理」と、星子が時々、彼女にシェアしてくれるので、十分だと言っていました。

しかし、散々、「引き寄せ成金」達を見て来て、感覚が麻痺していた星子は、akikoさんの動画が、最初、物足りなく思えてしまったのです。
並木さんは、星子にとっては、「目醒め」という新しいトピックと、程よい華やかさを備えた存在でした。

並木さんの「14万4千人」の目醒めと著作権問題、そして、ハワイ・イベント……

並木さんが、よく言っていたことの中に、「14万4千人の地球人が目醒める必要がある」というものがあります。そして、今は近年稀にみる目醒めやすいタイミングであり、2021年の冬至を過ぎると、次にこうしたタイミングが訪れるのは2万6千年後ということも有名です。
これら、二つのことを聞いた人は、まず、自分自身が必ず、2021年の冬至までに目醒めのゲートを通らなければいけないこと、そして、14万4千人の地球人が目醒めなければ、かつてのレムリアのような大変なことになるので、このことを何としてもより多くの人に知らせなければと思ったのです。

並木さんは、次第に大人気になって、カリスマのような存在になっていたので、個人セッションはおろか、講演会やセミナーも、即満席が続いて参加できない、そして、星子に「スターシード」のことを教えてくれたシングルマザーさんのように、お金に余裕のない人は、チケット代を払えないという状況にありました。

このため、並木さんの講演会やセミナー、ワークショップ、出版記念イベントへ行った人が、そこで録音した音声をYouTubeで公開し始めました。中には、全て文字起こしして、朗読している人もいました。
こうした人の中には、確かに、再生数を稼ぎたいという人もいたと思いますが、これら動画へのアクセス数の多さやコメント欄を見ると、2021年の冬至までに、自分を含めた14万4千人が目醒めなければと焦っている人がたくさんいることが明らかでした。

ところが、こうした動画について、並木さんや友達の写真家のチヒロさんが著作権の問題から、シェアを控えてほしい、自分の知らないところで勝手に情報を流されては困るということを言い始めました。
これを聞いた人たちに、「14万4千人が目醒めなければ大変なことになると言っておきながら、シェアを禁止するのか!」と疑問と怒りが沸き起こりました。
(余談ですが、チヒロさんにお会いしたことがありますが、とてもお綺麗で感じの良い女性でした。この動画問題の頃、散々、チヒロさんも叩かれてましたが、星子の感覚では、並木さんより、チヒロさんの波動のがよかった印象でした。)

この騒動があった頃に、並木さんから離れる人が少しずつ現れ、星子も、並木さん関連のイベントのチケットを取ることができるようになったのです。そうして、繰り返し並木さんの講演会やワークショップに足を運んでいたのですが、その中で、イベントによって、並木さんの態度が変わるということに、気づくようになりました。

あるイベントでは、全然、しゃべらない、かと思えば、DVDに録画するイベントなどの時は、とても熱心でした。そして、そうこうしているうちに、2020年の春分にハワイ・イベントがあったのですが、それについても、まるで、それに行かないと目醒められないかのような宣伝をしたと、批判する人がいました。星子も、「行かないといけない」ような気がして、申し込もうとしましたが、あっという間に、ソウルドアウト。その後、オンラインでの参加分も用意されることになり、星子はそのチケットを絶対に手に入れなければと頑張って、ゲットしました。
例のシングル・マザーの女性は、当然、航空チケット代や宿泊代込みで30万円位するハワイ・イベントには行けません。もともと、動画のシェア問題が起こっていた時に、彼女は、「並木さんもお金に走り始めた」と判断していたので、オンラインだろうが何だろうが、このハワイ・イベント全般に関しては非常に冷やでした。

しかし、2020年のこのハワイ・イベントは、例の闇の人達のイベントであるところの例の「流行り病」によって、オンラインイベントのみとなりました。並木さんら、スタッフだけがハワイへ行き、その講演会の様子をネットで有料で配信するのです。
ところで、ハワイ・イベントの少し前に、akikoさんとスターシード・オンラインサロンを運営する、「よしさん」こと、ビジネスマンの市村よしなりさんが日本からの参加者を連れて、インドのakikoさんを訪ねるというツアーがありました。それは、例の流行病をくぐりぬけて、上手いことその直前に終わっていました。参加者は、無事、akikoさんと会うことができようでした。
このころから、星子は、疑問を持つようになりました。
並木さんほどの「統合のワーク」を極めている人が、あれほど重要だと言っていた2020年の春分のハワイ・イベントを無事に行うことができず、インドの長閑な田舎にいるakikoさんが、スムーズにイベントを行うことができたのです。
akikoさんは、宇宙を信頼し、身をゆだねてたのかな?並木さんは、そうではなくて、自分でコントロールしようとしていたのかな?だから、失敗したのかな?と、思い始めました。

並木さんのハワイ・イベント直後に感じた恐怖

2020年3月の並木さんのオンライン配信のハワイ・イベントで、並木さんは「これからは、僕たちが関わる神様やアッセンデットマスターたちも入れ替えわっていく」として、最後にそうした「新しい神々」ともいうべき存在と邂逅するワークを行って、それがイベントの締めでした。
星子は、まだ、並木さんを好きで信じていたため、新しい神様と絆を結べるとはと、とても崇高なものと対峙するのだと、ワクワクと緊張が入り混じ待った気分でした。

ところが、今も覚えているのが、その締めのワークが終わった直後の出来事です。星子は、その日、自分の部屋でオンライン配信を見て、独りでワークをやっていましたが、並木さんのワークの誘導の声が終わったとたん、突然、背後から、大きなトカゲのような顔が、星子をじーっと睨んでいる気配がしたのです。
思わず、振り返りましたが、そこには白い壁しかありません。しかし、その時、星子は、その壁の向こうから、目に見えない存在、それも、顔だけで2~3メートルぐらいあるトカゲか蛇のような存在に「目をつけられた!」という感覚がしたのです。

しかし、並木さんのイベントはもう終わってしまって、部屋はしぃーんと静まり返っていました。あまりにも、怖く、心細くなってしまったので、akikoさんのYouTubeのチャンネルを開きました。すると、そこで、akikoさんと、その時ちょうどインドに来ていたakikoさんのお姉さんとが、インドのプジャという儀式を行っていました。
不思議なことに、そのプジャの様子を見ていると、気持ちが穏やかになり、先ほどの恐怖が治まっていきました。
その後、陰謀論的な話が、世界を駆け巡るようになり、星子もそのブームにのって(?)、色々と知ることになりました。そして、あの時、並木さんのハワイ・イベントの後に背後に感じたのは、爬虫類型宇宙人(いわゆるレプタリアン)だったのではないか?と思うようになりました。

それでも、その後、星子は、並木さんの講演会などイベントがあると、申し込んでいました。ある種、クセのようなものになっていたのです。しかし、あるオンライン・イベントで、並木さんが、イベントのタイトルになっていたことについて、質問を受けた時、「何それ、知らなーい」と言ったのを聞いた時、「イベントのタイトルになるものを自分が知らないってどういうこと?」と、どうしても納得がいかなくなりました。それで、しばらく、並木さんのイベントには行かなくなるのですが、1年以上が過ぎた頃、星子は再び並木さんのイベントへ行きました。性懲りもなく……(笑)。そして、それが最後で、その後は行っていません。

後になって、星子が、日本では「グレちゃん」の愛称で親しまれている、グレゴリー・サリバンさんの個人セッションを受けることになって、色々話したら、今まで色々なクライアントを見てきているであろう、グレゴリーさんが、星子がこれまで関わった偽光(フォルス・ライト)のスピリチュアル業界人の多さに、呆れていました。
「偽光(フォルス・ライト)だらけじゃないかー」と。
さらに、あまりに偽光(フォルス・ライト)に迷ってしまっているので、
「迷いの○○さん(←星子の3次元における本名)」というあだ名まで、グレゴリーさんに即興でつけられてしまう始末。ひどいなーと思ったものの、自分の迷いの多さを思えば、そう言われてもしかたないのかもしれません。

参考資料

2020年の春分時、星子を恐怖から救ってくれたプジャ動画