スピリチュアル・マスターの偶像化について~アモラ・クァン・インさんの『ワンネスを生きる』の中の文章を紹介します~

憧れ・偶像化は自由を奪う

『「グル」化・「女神」化とは偽光(フォルス・ライト)現象である~その背景・要因・対策について~』という記事の補足として、アモラ・クァン・インさんの『ワンネスを生きる』の中の文章を紹介します。

あとがきで、翻訳をした鈴木純子さんがアモラさんとの思い出をこう綴っています――

アモラに“You are Beautiful”と感嘆の気持ちをこめて言うと、彼女は真顔でこう答えました。「私とまったく同じように、あなたも美しく素晴らしい光の存在なのよ。私たちはみんなそうなの。そのことを忘れないで」と。私の憧れや賞賛の言葉はあっさりはじき返されました。自分を偶像化することを決して許さなかった彼女は、私が自分自身の唯一のマスターであることを気づかせようとしてくれたのです――(p.262)

『ワンネスを生きる』にある長年アモラさんと親交のあったアイリーン・ケリーさんによると、アモラさんは1980年代オレゴン州にあったOSHO(バグワン・シュリ・ラジニーシ)のラジニーシプーラムで過ごした時期があったようです。

しかし、アイリーンさんの知る限りでは、OSHOのコミューンが崩壊する1985年より前に、アモラさんはそこを去っているようです。

さらに、アイリーンさんによると、アモラさんが自身のFSP(フルセンサリー・パーセプション)トレーニングのクラスを始めて間もないころ、教室にOSHOが突然現れたというのです。(遠隔で来たのか、または本当に来たのか?)ともかく、アモラさんはその時、OSHOに「ここに入られては困ります」と言って教室から出て行くように言ったようです。

OSHOが去った後、アモラさんはグルがどのように人の自由意思を奪うかを話したそうです。

これら二つのエピソードからもわかるように、アモラさんは、自分が「グル」や「女神」のように崇め奉られることのないよう、自他ともに細心の注意を払っていたようです。

崇拝者たちに踊らされない能力

星子は上のアモラさんのエピソードを読んで、『究極の魂の旅』のジェームズ・ギリランドさんを思い出しました。ジェームズさんも、ご自身が偶像化されないよう、自分のスピリチュアルを通してみた人生について、赤裸々に告白しています。

かなりしっかりと、自分で自分をモニタリングして、自分が特別であるかのように勘違いしないようにしている点において、この二人は共通していると思います。

星子は実際にこのお二人に会っていないので、真実そうなのかは言えません。しかし、本などで見る限り、「グル」・「女神」化は、厳しく律しないと、結局自身がスピリチュアルな成長から遠ざかり、あらぬ方へ行ってしまうと言う例をお二人とも、よくご存じなように思われます。

「グル」や「女神」化は、ちょっと気を抜くと、スピリチュアル業界の人間の意識をさらって行って、偽光(フォルス・ライト)へ引きずりこまれてしまうのです。

そうなると、もはや、そういう人を崇拝していた人たちも巻き添えになります。あるいは、崇拝して持ち上げていた人たちこそ、ネガティブな存在だったのでしょうか…。

あまり、こうしたことを指摘しているスピリチュアル関係者がいないので、の記事がないので、投稿してみました。