大いなるすべてとは何か~『プリズム・オブ・リラ』より~

こんにちは。スターシード図書館の星子(ほしこ)です。

前回、「ロー・オブ・ワン(一なるものの法則)」について取り上げましたが、さらにそれを深掘りしていきます。

今回参考にする図書は、リサ・ロイヤル、キース・プリースト共著(星名一美訳)の『プリズム・オブ・リラ』(Lyssa Royal+Keith Priest, THE PRISM OF LYRA : AN EXPLORATION OF HUMAN GALACTIC HERITAGE この英語版は改定・アップグレード版なようです)です。

次元の誕生

この『プリズム・オブ・リラ』には、「あらゆる意識とエネルギーは、もともと、「大いなるすべて」の一部だった」とあります。
日本語で、「大いなるすべて」と訳されているところは、原著では、「an integrated whole(=統合された全体)」となっています。
また、次の次の文章では、「All That Is(オール・ザット・イズ、存在するすべて)」も、「大いなるすべて」と訳されています。

この辺りの表現は非常に難しいのですが、ともかく地球を含めた銀河系宇宙一族は、この「大いなるすべて」の一部であるということ、これは、前回、『ラー文書』やリサ・レネイさんのサイトからの情報を比較検討した「ロー・オブ・ワン(一なるものの法則)」と通じるものです。

非常に簡略化して説明すると、この『プリズム・オブ・リラ』では、この「大いなるすべて」が、分裂して統合の意識を忘れたらどうなるか?と考え(文中ではそういう「思念」と表現される)、これにより、各次元が誕生したことになっています。

そして、この「大いなるすべて」は「神」とも捉えられており、これは、特定の人型の存在のような神ではなく、ある意識、「大いなる源」、「大いなるすべて」としての「神」であり、これにより、この銀河種族はみな「神」の子と言えるわけです。

すでに読んだことのある人であれば、知っていると思いますが、この『プリズム・オブ・リラ』は、この後、分裂により生じたあらゆる意識であり、宇宙種族ともいえる存在たちの壮大な物語へと話が移っていきます。
しかし、壮大な物語も、その最終ゴールは「統合」です。つまり、「大いなるすべて」へと帰還するという結末なのです。
この「統合」というワードを聞いて、日本のスピリチュアル好きな人たちが思い浮かべるのは、並木良和さんの「統合のワーク」だと思いますが、この『プリズム・オブ・リラ』の中に、「大いなるすべて」は「ホワイト・ホール」を通過して分裂、統合されて「ブラック・ホール」から出ていくとあり、この「ホワイト・ホール」と「ブラック・ホール」という言葉や、この関連の話も並木良和さんのアセンションの話に出てきました。

陰と陽、「大いなるすべて」とのつながりの記憶

『プリズム・オブ・リラ』の中で、展開される各銀河種族の物語の中でキーとなるのが、「陰陽」という両極の「統合」と、「大いなるすべて」とのつながりを覚えているか忘れているかということです。
オリオン大戦では、「陰陽」の両極の「統合」が困難を極め、オリオンはその他の星を巻きこんだ「戦場」と化しました。(これを基に『スター・ウォーズ』ができたのは有名な話)
このオリオン大戦下に、オリオンを助けようと、他の惑星から転生した存在もいたのですが、一旦、転生してしまうと、分厚い忘却のベールに捕われて、本来の目的を忘れてしまったり、オリオンでの転生から抜け出せなくなってしまうこともしばしばだったようです。

オリオンでの問題のいくらかは、地球に持ち越され、今なお、地球上で展開されています。
一方、ネガティブとポジティブで争い続けていては決して「統合」には至れないと悟ったオリオンは、オリオン大戦を教訓として、今は、地球のアセンションを見守る存在となっています。
しかし、一部、オリオン大戦のネガティブ側にいた存在は、地球を「支配」するため、地球に逃れたポジティブ側を追いかけて来て、地球で度々紛争を起こし、オリオン大戦を「再現」することに躍起になっています。
そして、これら地球にて「支配」を目指す存在たちは「大いなるすべて」とのつながりを失っているという幻想を持ち、それゆえ、地球人が「大いなるすべて」を思い出してしまうと自分たちは全てを失うと思い込み、それを阻止しようとしているのです。これが、彼らの人びとの目醒めへの妨害、およびアセンションをストップさせるような行為となっています。

リラ(琴座)を起源として

この銀河種族の起源は、リラ(英語ではライラ)・琴座にあるといえます。
『プリズム・オブ・リラ』という本は、我われ地球に住む「地球人」が、リラのプリズムという、光に一かけらなのだということを思い出させてくれます。

ある意味、リラは、この銀河種族全ての故郷なのです。

このことに思いをはせると同時に、そのリラもまた、「大いなるすべて」から生まれたのであり、人類の、いや、ひとりひとりの今世での人生の物語もまた、いつでも「大いなるすべて」へと帰還する過程にあるのだということです。

参考文献

リサ・ロイヤルとキース・プリースト共著(星名一美訳)『プリズム・オブ・リラ』星雲社 1992

Lyssa Royal,Keith Priest, THE PRISM OF LYRA : AN EXPLORATION OF HUMAN GALACTIC HERITAGE(ENGLISH EDITION), Light Technology Publishing 2011